ブレイクアウト
ブレイクアウト
安易な道が見える。
誰の目にも見える。
その道を選択し、手っ取り早く追うべき責務から楽をしようと思う人は、『膨張』を選んだ人である。
一方で、困難な道が見える。
誰の目にも明らかである。
その道を歩く覚悟をし、自分の運命ややるべきことから逃げずに立ち向かう人は、
『成長』を選んだ人である。
前者は確かに、一時的には膨大に膨らむ。
その大きさは、時として『成長』の人が一生かけても追い抜けないサイズにまで、膨らむことがある。
だが、デメリットがある。
膨張は、弾けるのである。
まるで、バブルが弾けると、比喩されたように。
メッキが剥がれたと、揶揄されるように。
人間は、見失う。
自分たちが作ったルールに支配され、生きるべき生き方を、見誤る。
自分たち人間はこの与えられた命の日数の間に、何ができるのだろうか。
人生に支配されずに、人生を支配するべし。
ブレイクアウト
キラーエリート
キラーエリート
一度嵌った怨恨と殺人のカルマから抜け出すのは容易ではない。
五体満足、無事に、思い描く普通の人生に戻ることは、簡単なことではない。
だが、『普通の人生』とはなんだろうか。
例えば自分は人殺しではないと自負する人の言い分とは、
おそらく『直接人殺しに加担していないから人殺しではない』のだろう。
だが、発展途上国の人々が、今日も明日も食事に飢え、明日を生きるために食料を奪い合い、
衛生、医療、健康に生きるだけのそれらの設備がままならない現状を、
幼い子供が、学校での教育どころか、まともな食事さえとれないで亡くなってしまう現状を、
知らないわけではないだろう。
『自分は人殺しではない』と自負する人は、見て見ぬふりをしているだけなのだ。
自分や、自分の家族が明日を生きるために、自分本位にならざるを得ないのだ。
『普通の人生』を生きる人とはなんだろうか。
そういうことを内省すると、見えてくる。
どんなに深い闇に落ちても、どんなに耐え難い試練を背負っても、
一本の道が、道標が、見えてくる。
キラーエリート
ジョン・カーター
ジョン・カーター
火星移住計画が実際に進んでいる。
オランダに本拠を置く非営利団体「Mars One」が、
2023年に人間を火星に移住させることを計画しているのだ。
これは人類史上、最も重要な冒険になる。
なにしろ、地球以外の星に、住むというのだ。
100年、200年後に火星への移住が当たり前の選択肢になっている可能性を作れるのは、
今の人間達だ。
大義がなくては出来ない。
だが、今の世には、潜在的に大義を求める人間は大勢いるのではないだろうか。
(このままただ生きて、死んでいくだけでいいのかな…。)
(毎日同じことの繰り返しで、生きている心地がしないな…。)
今の世を生きる人間達にはあまりにも現実離れしていて、
パラダイムシフトには時間がかかるだろう。
だが、確実に進んでいるのだ。
それが、現実なのだ。
それを、どう受け入れるか。
宇宙の片隅にある地球で、小さな悩み事に苦しんでいる暇はない。
ジョン・カーター
アドレナリン2
アドレナリン2
人間は不思議だ。
他の動物はここまで生き方に多様性があるだろうか。
だがたとえば、原始時代や民族時代、耳にピアスを開けたり、
首に輪っかをつけることが日常として当たり前の生活を送れば、
その子孫たちは、体に穴をあけたりタトゥーを入れることに抵抗がなくなる。
また、肌の色も多種多様な人々が集う場所で生活する人は、
人よりも多様性を受け入れやすくなる。
例えばニューヨークに住む人からすれば、世界中の人間が集まるその街で、
外国人を見ることは日常茶飯事。
そもそも私のこの多様性を不思議がる発想は日本人独特のものだろう。
最初から人間は、多様性のある生き物なのだ。
もちろん、はるか昔の先祖たちが統一された倫理を守り、
争うことなく、分け隔てることなく生きたのであれば
人間は、もっと崇高な生き方をする人々で、あふれていたかもしれない。
だが、それではまるで、意志のないその他大勢の一人だと、考えることもできる。
一人一人が違う価値観を持ち、倫理を持ち、混沌としている。
これこそは、どうせ散りゆく儚い運命に生まれた、人間の意地なのかもしれない。
アドレナリン2