匿名から実名へ
匿名から実名へ
前回、2ちゃんねるに捜査が入ったとヤフーのトップニュースに載ったのが、
去年の秋ごろだろうか。
今日も2ちゃんねるの関係会社に捜査が入り、
隠語を使って覚せい剤を販売する書き込みを、意図的に放置したという疑いがかけられた。
2000年以降、Web2.0の時代に突入し、
安易に個人が情報を発信できるようになった。
その利便性や物新しさから、『明るみに出ない人間の本性』、
見えないはずのチャンネル、『2ちゃんねる』は、人間の興味本位をまがまがしく煽り、
日本のWeb上にくまなく根を張った。
それから10年経ち、SNSがすっかり世の中に浸透し、Web上に発信し、それを共有する、
コミュニティの場はもはや常識となった。
特に革命的実力を備え持っているのが、Facebookだ。
Facebookは実名制が義務付けられているだけじゃなく、
Facebookページの企業の商用濫用を毅然として淘汰し、
圧倒的なスピードで世の中に根を張りつつある。
今、私も含めた多くのネットユーザーは、
はじめて2ちゃんねるを見た時の魅力が、薄れているのではないだろうか。
"Webはデマが飛び交うもの"という概念が植えついたからということもあるが、
やはり人間は、『性善説』が唱えられただけのことはあり、
"圧倒的な実力を持つ悪"
と
"圧倒的な実力を持つ善"
がいた場合、後者を取るのが人間だ。
思い返すと、匿名で言いたい放題言えた時代のメリットは特に何一つ無いように思える。
誹謗中傷、名誉棄損、脅迫、密売、事件予告。
"2ちゃんねらー"という新たな社会が巻き起こせた唯一の好現象は、
『電車男』
くらいのものだろう。
意見を言えない内向的な人間が"居場所"を持てたということも挙げたいところだが、
やはり"匿名"という状態では人間は倫理感が薄れ、秩序が保てないようだ。
やりたい放題に情報や社会を荒らしたり、人としての格式を下げてしまった以上、
これらは好現象とは言えないだろう。
現実社会では"実名制"なので、"匿名制"のWebほどは、荒れない。
10年も混沌が続けば十分だろう。
人間はいつでも、混沌の中から真実を見つけ出し、秩序を見出していく。
これらの問題を通して考えてみると、
2020年までのWeb上の方向が、誰でもなんとなく見えてくるに違いない。
"ここまでWebが浸透したからこそ"、
ここからWeb上の秩序と、新しいコミュニティ(社会)が築かれていくはずだ。
匿名から実名へ
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